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ROASとは?広告の費用対効果を改善させるポイントやメリット・デメリットを紹介

ROASとは?広告の費用対効果を改善させるポイントやメリット・デメリットを紹介

2022.08.31

ROASとは、広告の費用対効果を表す指標の一つで、広告費1円あたりの売上額を算出できます。Web広告を効果的に運用するにはROASの数値を把握し、ROIやCPAといった指標の活用も必要です。本記事ではROASとは何かを具体的に解説し、メリットやデメリット、改善のためのポイントについても紹介します。

ROASの概要を知ろう

始めにROASとは何か、Web広告の運用においてなぜ重要なのか、その計算方法についても解説します。

ROASとは広告運用で重要な指標

ROAS(ロアス)とは「Return On Advertising Spend」の略称で、広告の費用対効果を確認できる指標です。広告に使った費用に対する売上の割合を算出でき、どれだけの費用を回収できたかが分かります。
Web広告を運用するには効果の測定・分析・問題点の改善を行い、常に最適化を図ることが重要です。「ROASの数値を把握すること」は「広告が事業の売上にどれだけ貢献しているかを把握すること」であり、Web広告を効果的に運用していくためには重要な指標と言えます。

ROASの測定方法

ROASを測定する計算式は「広告経由の売上金額÷広告費×100(%)」です。パーセンテージで回収できた広告費を表し、100%を基準として数値が高いほど広告が効率的に運用されているということが分かります。
<費用対効果の高い例>
200万円(売上)÷100万円(広告費)×100=200%(ROAS)
→広告費1円で2円の売上を上げているということが分かります。
<費用対効果の低い例>
20万円(売上)÷100万円(広告費)×100=20%(ROAS)
→広告費1円で0.2円の売上しか発生していないと分かります。

ROASを活用するメリットとデメリット

次に、ROASを活用する上で知っておきたいメリットとデメリットについて紹介します。またROASを用いた分析が活かせるもの、そうでないものについても解説します。

【メリット】適正な広告運用のための判断材料になる

ROASを活用すると、広告予算や入札単価の配分を決めるための判断材料になります。数値が高いものには優先的に予算を投入し、数値が低いものには改善策を施すといった、分析結果に対する施策を行うことで適正な広告運用へとつなげられます。
ROASの活用が適しているのはECサイトのように「オンライン上で購入まで完了」し、「価格の異なる多くの商品」を扱っている業態です。オンライン上で購入まで完了すると広告の目的が達成されたかがわかりやすく、価格の異なる多くの商品は商品の価格に限らず、かけた広告費用に対して売上金額がいくらあったかの計算ができるからです。

【デメリット】利益が出ているかは判断できない

メリットがある一方で、「実際の利益が測れるわけではない」というデメリットも。前述の通り、ROASは売上高を基準に広告効果を算出する指標です。そのため、数値が高くても実は利益がマイナスというパターンもあります。また、売上のない資料請求や問い合わせなどを目標に設定している広告や、オンライン上で売上が完結しない業態などには指標として適していません。
広告の費用対効果を測る指標はいくつか種類があり、ROASのみでは正確に効果を判断することはできません。後述するROIやCPAといった指標と使い分けて活用することが必要です。

ROASと合わせてチェックしたい重要な指標

広告の費用対効果を測る指標はROASの他にもあります。それぞれの違いを知って、広告のパフォーマンスを向上させるポイントをしっかりと押さえましょう。

ROIは広告からの利益を測る指標

ROI(Return On Investment)は広告費に対する利益を測る指標で、投資利益率や投資収益率とも呼ばれます。計算式は「利益÷広告費×100(%)」です。算出された数値が高ければ利益を生み出せています。一方で、数値が高い場合でも投資額が少なければ利益率は少ないです。
売上高基準で広告効果を導くROASだけでパフォーマンスを評価するのではなく、利益の割合を示すROIがともに高い数値となっているかを確認することが大切です。

CPAはコンバージョンの獲得にかかった広告費用がわかる指標

CPA(Cost Per Acquisition)は、1件のコンバージョンを獲得するためにかかった広告費用がわかる指標で、計算式は「広告費÷コンバージョン数」です。コンバージョンとは訪問した人がホームページの目的としている行動をとったことを指します。CPAの数値が高くなれば広告に費用がかかっていることになるため、数値が低いほど広告効果が高いと判断できます。
CPA はコンバージョン1件あたりの価値が同じ広告の効果を測るのに適しており、コンバージョン1件あたりの価値が異なる場合には、かけた広告費に対していくら売上げたかが算出できるROASを用いたほうが良いとされます。

ROASを改善するポイント

ROASの数値が低い広告には改善のためのアクションを取りましょう。最後にROASを改善するポイントを大きく3つの項目に分けて解説していきます。

広告クリエイティブの改善

広告クリエイティブの改善でCVRを向上させ、ROAS改善につなげます。CVR(Conversion Rate)とはWebサイトへのアクセスのうち、どの程度コンバージョンに至ったかを示す数値のことで、日本語ではコンバージョン率と言います。数値を算出する計算式は「コンバージョン数÷セッション数×100(%)」です。
ROASの数値を改善させるにはCVRを高めることが効果的です。CVRを高めると広告費を抑えながら、多くのコンバージョンを獲得できるからです。改善のためにはスムーズに目的のページへ誘導できるように導線を改善したり、広告からの訪問者が一番最初に目にするページであるランディングページを利便性の高いものに最適化したりなどの対策を施しましょう。
ROASを改善させるにはオウンドメディア構築ツールサービスを利用するのも良いでしょう。EC事業者向けの「Clipkit for EC」なら、ShopifyのようなECサイトとオウンドメディアを連携して「買われる」サイトを目指せます。

広告配信設定の見直し

広告の配信設定を見直し、ROASの改善を図りましょう。配信設定にはさまざまな項目がありますが、以下の項目を確認するところから取り組むのがおすすめです。
<ターゲティングの見直し>
ターゲティングを見直して最適化すると、コンバージョンに至る可能性が高い人へと広告が配信されるので、ROASが改善されて無駄な費用の削減につながります。属性や興味・関心、検索クエリなどの情報を基に、ユーザーを適切に絞り込んだ配信設定が効果的です。効率良くROASを改善するためにはターゲティング設定の見直しが欠かせません。
<最適な配信プラットフォームの選択>
広告を配信するプラットフォームを最適化すると、狙ったターゲットに広告が配信されてコンバージョンにつながり、ROASが改善しやすくなります。プラットフォームにはオウンドメディアや各種SNSなどがあり、それぞれで利用しているユーザー層や広告費用が異なるので、配信先の最適化は必須です。現在利用している広告の配信先ごとにROASを算出して、数値の高い配信先を中心に予算を振り分けることで自社の事業にとって有効に働き、ROASの改善にもつながります。

売上アップのための施策

売上がアップすると、かけた広告費に対する売上金額も上がるため、ROASが改善します。売上をアップさせるために特に注力したいのが、客単価のアップとリピート率を上げることの2つです。
<客単価のアップ>
ECサイトで売上を上げるには、客単価を上げるための工夫が重要なアクションの一つ。顧客一人あたりの購入単価を高めるには、まとめ買いでお得になるキャンペーンや、関連商品や上位グレード商品のレコメンド機能を高めることなどが効果的です。
<リピート率を上げる>
リピート率は商品を再度購入してくれた顧客の割合を指し、リピート率が良いと広告費を抑えながら売上の向上が見込めます。リピーターを増やすには、競合他社との差別化、リピートを促す施策やポイント施策、定期的な販促の実施などが有効です。
客単価とリピート率の向上は、どちらも結果として売上金額が上昇するため、ROASの改善につながります。

ROASの知識を深め、広告配信の最適化に活かしましょう

ROASは広告の費用対効果を分析するうえで有効な指標です。ROASを改善させるには、分析した数値を基に広告クリエイティブの改善や広告の配信設定の見直しなどの適切な対策が効果的。ROASを活用してさらなる売上アップを狙うべく、適切な広告配信につなげましょう。
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