
代引き手数料はどこが安い?運送業者ごとの比較やおすすめのツールを紹介
2022.08.31
代引き手数料とは、代引きを利用する際に必ず発生する手数料のこと。また代引きとは、販売業者の代わりに運送業者が商品の代金を回収する支払い方法です。ここでは、代引き決済の仕組みや着払いとの違い、運送業者ごとの手数料比較、ネットショップごとの手数料比較、代引き手数料が安くなるネットショップについて解説していきます。
INDEX
代引きとはどんな支払い方法?着払いとの違い
代引きとは「代金引換」の略称で、販売業者の代わりに運送業者が商品の代金を回収する決済方法です。ここでは、代引きの仕組みと着払いとの違いについて解説します。
代引きの仕組み
代引きの決済の仕組みは3段階に分けられます。
- ・第1段階:運送業者が購入者から商品代金を回収
- ・第2段階:決済代行会社が運送業者から商品代金を受け取る
- ・第3段階:決済代行会社がネットショップ販売業者に入金
このように、運送業者が代金の支払いを購入者の代わりに行うため、代引きには手数料が発生します。手数料を負担するのは購入者だったり販売業者だったりと、場合によりさまざまです。
代引きと着払いの違い
代引きは、「商品代金」「送料」「代引き手数料」の3つを運送業者が回収する決済方法です。着払いは、商品の「送料」のみ運送業者が回収する決済方法を指します。
代引きのメリット・デメリット
代引きには良い面もあれば、注意しなければならない点もあります。ここでは代引きのメリット・デメリットを、購入者側とネットショップ運営側の目線に分けて解説します。利用する前に必ずチェックしておきましょう。
購入者にとってのメリット
購入者にとってのメリットは、決済後に「商品が届かない」という心配がないことや、現金のやりとりが基本であるため支出管理を行いやすい点です。また、公式サイトにクレジットカード情報を入力する必要がないため、個人情報の漏洩リスクが低いことも挙げられます。
購入者にとってのデメリット
一方で、商品受け取りの際は在宅でなければならないのは購入者にとってデメリットです。あらかじめ現金を用意する手間がかかり、用意できていなければ商品を受け取れません。さらに購入先のネットショップによっては、代引き手数料も負担しなければならない場合もあり、購入者にとってはデメリットと言えます。
ネットショップ運営者にとってのメリット
ネットショップ運営者にとっては、代引きを望む購入者の販売機会損失を防げられる点がメリットです。代引きを好むのは、銀行振込の操作や取引時のクレジットカード情報入力が面倒に感じる人、クレジットカードを持っていない人、商品の受け取りと同時に支払いを希望する人などです。
他には、“かご落ち”を防げるのもネットショップ運営者にとっては大きいでしょう。かご落ちとは、ネットショップのユーザーが商品をカートに追加したものの、何らかの理由で購入には至らず離脱されてしまうこと。購入に至らない理由はその時々によって異なるものの、決済方法が分かりづらい、またはクレジットカード決済以外の選択肢がないことで断念するユーザーも少なくありません。
その点、代引きは基本的に購入者情報の入力だけで良いので、注文フローが明快です。セキュリティへの不安でクレジットカード情報を入力したくないユーザーであっても、安心して注文できます。クレジットカード決済とともに代引きを導入しておくと、販売機会の損失を防げるでしょう。
ネットショップ運営者にとってのデメリット
代引きは販売機会の損失を防げる一方、ユーザーの受取拒否が起こるリスクがあります。ユーザーが受け取らなかった商品は配送元(ネットショップ)に返送され、往復の送料と代引き手数料はネットショップ側の負担となります。
その他、次のような手数料が発生する場合があることも代引きのデメリットと言えるでしょう。
手数料の種類 | 内容 |
---|---|
代引き手数料 | 購入者・ネットショップのどちらかが負担する |
決済事務手数料 | 購入者がクレジットカード・デビットカード、電子マネー決済をした場合に発生する |
収入印紙代相当額 | 商品代金が税込み5万5,000円以上の場合に発生する |
振込手数料 | 代引きで回収された商品代金が銀行口座に振り込まれる際に発生する |
なお、代引き手数料と送料は購入者負担にすることが可能です。その場合はネットショップに明記し、購入者に同意をもらった上で、商品代金に代引き手数料と送料を加算した金額を伝票に記載します。
運送業者別│代引き手数料の比較
代引き手数料は、商品の金額や運送業者によって金額が異なります。ここでは、各運送業者の代引き手数料を見ていきましょう。
ヤマト運輸
商品(代引き)金額 | 代引手数料(税込み) |
---|---|
1万円まで | 330円 |
3万円まで | 440円 |
10万円まで | 660円 |
30万円まで | 1,100円 |
※上限金額は30万円
佐川急便
商品(代引き)金額 | 代引手数料(税込み) |
---|---|
1万円まで | 330円 |
3万円まで | 440円 |
10万円まで | 660円 |
30万円まで | 1,100円 |
50万円まで | 2,200円 |
60万円まで | 6,600円 |
以降、10万円増すごとに | 1,100円を加算 |
※上限金額は500万円
日本郵便
商品代金にかかわらず、一律で「265円(税込)」です。上限金額は200万円で、30万円を超える場合は書留料やセキュリティサービス料金が必要となります。
西濃運輸
商品(代引き)金額 | 代引手数料(税込み) |
---|---|
3万円まで | 330円 |
10万円まで | 550円 |
20万円まで | 1,100円 |
30万円まで | 2,200円 |
40万円まで | 3,300円 |
50万円まで | 4,400円 |
100万円まで | 9,900円 |
※宅配便の上限は30万円、それ以上はカンガルー特急便
日本通運
商品(代引き)金額 | 代引手数料(税込み) |
---|---|
1万円まで | 330円 |
3万円まで | 440円 |
10万円まで | 660円 |
30万円まで | 1,100円 |
※上限金額は30万円
ネットショップの運営費を抑えたいなら「Shopify」
運営しているネットショップの代引き手数料を販売業者の負担にしている場合、その分の利益率が下がります。利益を確保するには、ECサイトの利用料金や送料など、他の部分で調整したいところ。
数あるECプラットフォームの中で特におすすめなのは、各種費用が割安なShopify(ショッピファイ)です。ここではShopifyの各種費用や運送業者、配送料について紹介します。
【比較表】各種費用について
Shopifyにはベーシックプラン、スタンダードプラン、プレミアムプランと、3つのプランがあります。それぞれの利用料金は次の通りです。
- ・ベーシック:25ドル/月
- ・スタンダード:69ドル/月
- ・プレミアム:299ドル/月
その他、利用時は取引手数料や決済手数料、口座への振込手数料も発生します。ここで、Shopifyと似たサービスを展開するBASEとSTORESの各費用を比較してみましょう。
Shopify | BASE | STORES | |
---|---|---|---|
初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 |
月額費用 | 25~299ドル | 0円/5,980円 | 0円/2,178円 |
取引手数料 | 0円
(Shopifyペイメント利用時)
|
3% | 0円 |
決済手数料 | 3.25%~3.9% | 3.6 %+0 円/2.9% | 5%/3.6% |
振込手数料 | 0円
(Shopifyペイメント利用時)
|
一律250円 【事務手数料】・2万円未満:500円
・2万円以上:0円
|
一律275円 【事務手数料】
・1万円未満:275円
・1万円以上:0円
|
このように、各サービスは一長一短ではありますが、取引手数料や決済手数料、振込手数料を抑えたい人にはShopifyがおすすめです。
運送業者と送料について
Shopifyでは、運送業者と配送料を自由に設定できます。提携している運送業者はヤマト運輸、佐川急便、日本郵便の3つで、代引き手数料は上述した通りです。Shopifyの登録直後は送料が全国一律で1,000円になっているので、実際の配送料や希望額に合わせて変更します。代引き手数料を販売業者の負担にしている場合は、送料で調整することも可能です。
代引き手数料や各種費用を抑えてコスパ良く販売しよう
代引きは運送業者が販売業者の代わりに代金の回収を行う分、手数料が発生します。代引き手数料を販売業者の負担にしていると、1回の売買で最低でも265円(日本郵便)かかります。10回で2,650円、100回で2万6,500円と、売れれば売れるほど負担額が増え、経営を圧迫するでしょう。
利益を確保するには、代引き手数料が安い運送業者に切り替えたり、各種費用が安いShopifyにネットショップを開設したりと、コストの削減が必要です。ネットショップの運営費に悩んでいる人は、この機会にShopifyの利用を検討してみてはいかがでしょうか。