
ゼロウェイストで大事なのは5つの「R」。理解しておすすめアイテムを取り入れよう
2021.06.08
ゼロウェイストとは、無駄なゴミをゼロにしていく取り組みのことです。できるだけ廃棄物を減らそうとする活動や考え方は、国や行政、企業だけでなく個人でも広がってきています。本記事では、ゼロウェイストの意味や注目される背景、個人でできるゼロウェイストの取り組みなどについて解説します。
INDEX
- ゼロウェイストとは
- ゼロウェイストの概念
- ゼロウェイストが注目される背景
- ゼロウェイストで大事なのは5つの「R」
- ① REFUSE(ことわる / 拒否する)
- ② REDUCE(減らす / 削減する)
- ③ REUSE(まだ使う / 再使用する)
- ④ RECYCLE(また使う / 再利用する)
- ⑤ ROT(土にかえす/ 循環させる)
- ゼロウェイストを実践する意味と必要性
- ゴミを減らすことに意味があります
- 消費行動が変わることに意味があります
- みんながやるから意味があります
- ゼロウェイストを生活に取り入れられるブランドアイテム
- 繰り返し洗って使える吸水ショーツの「HUG you」
- 質の高い野菜が定期的に届く「青果ボックス」
- 長く愛用できるアイテムが魅力の「ENOF(イナフ)」
- ゼロウェイストが人生にもたらすメリット
- 生活の質が向上する
- 時間の優先順位が明確になる
- 個人ができることから、ゼロウェイストを取り入れてみよう
ゼロウェイストとは
大量生産や大量消費など現代社会の問題に疑問を持つ人が増え、世界中に広まっているゼロウェイストの考え方。今私達が行うべき取り組みとして求められているのが、大量消費によってもたらされたゴミの排出量を考えることで、そもそもゴミ自体を出さない社会を目指すことが求められています。そこで最初に、注目されているゼロウェイストの意味や、注目される背景について紹介します。
ゼロウェイストの概念
ゴミや無駄をできる限りゼロにすることを、ゼロウェイストと呼びます。廃棄物の処理方法ではなく、ゴミを出さないようにしようという考え方で、社会の仕組み自体を変えていこうとする取り組みのことです。
さらにゼロウェイストでは、限りある資源を枯渇させない仕組みを目指しています。今までは何でもリサイクルするというのが主流でしたが、リサイクル時に消費されるエネルギー量が多いことや、埋め立て等による水質汚染など環境へ悪影響を及ぼしている点も踏まえて、できるだけゴミは出さないという考え方に変わってきています。
ゼロウェイストが注目される背景
2018年のG7サミットで、プラスチックゴミの問題に世界各国の具体的な対策が採決されたことで注目され始めたゼロウェイスト。1996年、オーストラリアの首都であるキャンベラが世界初のゼロウェイストを宣言し、日本では2003年に徳島県の上勝町が宣言しました。その後、最近では日本国内の企業もゼロウェイストの取り組みを始めています。このように、ゼロウェイストをスローガンとして掲げている国や地域、企業が増えているのも、ゼロウェイストが注目される背景と言えるでしょう。
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ゼロウェイストで大事なのは5つの「R」
5Rとは、地球へのやさしさを行動で示せる5つのアクションのこと。ゼロウェイストの中心にあるのは、この5つの「R」とも言われています。環境を守るためにもとっても大切な5つの「R」を紹介します。
① REFUSE(ことわる / 拒否する)
必要のないモノや大切と思えないモノは、はっきりと断わることが大事です。例えば街で配っているペーパーやサンプル、チラシといったすぐにゴミ箱へ捨てがちなものは最初から貰わないこと。また、レジ袋を買わずエコバッグを使用することもREFUSEに当てはまります。
② REDUCE(減らす / 削減する)
使い捨てのモノ自体を減らすことが、REDUCEです。モノを買うなら、出るゴミが少ないモノを選ぶようにしましょう。例えばセールで余分なものを買わないようにすること。また、包装が少ない商品を買ったり、同じようなものは買わないようにしたりするなど、自分にとって本当に必要かどうかを見極めることが大切です。
③ REUSE(まだ使う / 再使用する)
REUSEは、まだ使えるモノは使うという考え方。今あるモノの形を変えず、繰り返し使い続けることでゴミ削減へとつなげます。例えば洗剤類は詰め替えボトルに入れて使うことや、使用可能でも不必要なモノならフリーマーケットなどで新たな人へ譲渡することなど。新しいものを買えば良いという考え方ではなく、1つのものを修復しながら長く使うことが大事です。
④ RECYCLE(また使う / 再利用する)
素材や資源としてもう1度利用するのがRECYCLEです。REUSEとの違いは、RECYCLEは形を変え、全く違うモノとして利用していくこと。日本ではなじみのゴミ処理方法の1つですが、手間やコストがかかるため課題もあります。捨てるモノをしっかりと分別することが大切です。
⑤ ROT(土にかえす/ 循環させる)
どんなに意識して生活しても、生ゴミは出てしまうもの。そこで生ゴミの処理方法が非常に重要です。家庭から出る生ゴミを、微生物の働きを活用して発酵・分解させるのがROTです。昔から伝承されてきた日本の大切な知恵のひとつで、「堆肥化する」や「コンポストする」という意味を持っています。生ゴミを堆肥化できれば、焼却する際の二酸化炭素の排出を防げます。
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ゼロウェイストを実践する意味と必要性
最近ではサスティナブルという言葉を聞かない日はないほど、身近になった環境問題。しかし個人がゴミを出さないだけで、本当に環境に影響するのか疑問に思う人もいるかもしれません。ここでは、ゼロウェイストが必要な理由と意味を併せて解説します。
ゴミを減らすことに意味があります
年間21億トンほどのゴミが世界で廃棄されています。ゴミを燃やすと、二酸化炭素などの温室効果ガスが発生します。二酸化炭素の発生は地球温暖化を進め、人間だけではなく動植物にも大きな悪影響を及ぼすと言われています。そのため、ゴミを減らすことが温室効果ガスの抑制につながるのです。
消費行動が変わることに意味があります
ゴミを出さないという考え方は、消費行動の変化にもつながります。例えば無駄な消費をしないこと、今あるものを長く使うことを心がけることで大量生産に異議を唱えることになります。そうすることで、少なからず製品を生産するまでの資源やエネルギーを節約できるでしょう。人々の意識と行動が変われば、温暖化防止に少なからずインパクトを与えられそうですね。
みんながやるから意味があります
ゼロウェイストは、家庭を持つ普通の女性から発信されました。ゴミを減らす意味を理解し、多くの人が実践することで、社会や環境も少しずつ変化していくことでしょう。
ゼロウェイストを生活に取り入れられるブランドアイテム
サスティナブルを意識したアイテムや、フードロスや衣服ロスに貢献している企業から商品を購入することで、私達もゼロウェイストに貢献できます。ここでは、ゼロウェイストを生活に取り入れられるおすすめのブランドアイテムを紹介します。
繰り返し洗って使える吸水ショーツの「HUG you」
ナプキン不要で使えるサニタリーショーツのブランド「HUG you」。ゴミを出さず、洗って繰り返し使えるためサスティナブルな観点からも注目を集めています。消臭機能を備えた生地を使用しているため、気になるニオイも防いでくれます。穿き心地も抜群で1度穿いたら手放せないという声も多くある注目のブランドです。
質の高い野菜が定期的に届く「青果ボックス」
感染症流行による自粛生活の余波で、余ってしまった野菜を定期配送してくれる「青果ボックス」。フードロス削減に貢献しており、質の高い新鮮な野菜が手に入ります。また入っている野菜の品名を始め、産地や生産者、おすすめのポイント、レシピなど細かく書いてあるため生産者と消費者との距離も近く感じられるサービスです。
長く愛用できるアイテムが魅力の「ENOF(イナフ)」
フードロスと同様、衣服ロスも社会問題となっている今。大量生産、販売が当たり前とされてきたアパレル業界で、販売数を抑え作りすぎない取り組みをスタートしたのが「ENOF(イナフ)」です。MADE IN JAPANの素材を使った品質にこだわっているアイテムが魅力で、長く愛用できるお気に入りの1着を選べます。
ゼロウェイストが人生にもたらすメリット
ゴミを出さないシンプルかつ豊かな暮らし方でもある、ゼロウェイスト。よりゼロウェイストを掘り下げることで、人生にもたらされるメリットを紹介します。
生活の質が向上する
自然食品やオーガニック製品を選択することで、健康面でのメリットを感じやすくなります。また無駄なモノを買わないため生活コストも減少。家計にも余裕が生まれ生活の質が向上します。お金や時間の節約になり、より豊かな暮らしが叶います。
時間の優先順位が明確になる
無駄なモノを買わないため買い物に費やす時間から開放され、家事の時間が最小限となり、時間の節約に繋がります。モノを買うということは、資源を浪費し、後には廃棄しますが、それを買うために長時間労働に追われ家族やゆとりの時間を削ることにもなります。時間の優先順位が明確になりやすいのもメリットと言えるでしょう。
個人ができることから、ゼロウェイストを取り入れてみよう
何かを買うときにはゼロウェイストの考え方を振り返り、ゼロウェイストを取り入れた生活へと小さな1歩を踏み出しましょう。多くの人の意識が少しずつ変われば、未来も変わってくるかもしれませんね。
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