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【ろうけつ染めの簡単なやり方まとめ】身近な材料を使って自宅で挑戦してみよう

【ろうけつ染めの簡単なやり方まとめ】身近な材料を使って自宅で挑戦してみよう

2021.09.14

ろうけつ染めとは蝋(ろう)を使用した染色技法です。古い歴史があり、世界各地で使われています。着物から小物まで利用され、複雑な柄を出すには職人の匠の技が必要です。この記事では、ろうけつ染めの特徴や工程、身近な材料を使って自宅で簡単にろうけつ染めをする方法を紹介します。

ろうけつ染めとは、蝋を使用した染色技法

ろうけつ染めの歴史は古く、日本では奈良時代から親しまれてきました。ろうけつ染めとは何か、その魅力や歴史について紹介します。

ろうけつ染めは手描きの線で絵画的

生地に溶かした蝋を塗ることで、その部分が染まらないようにする伝統的な染色技法です。蝋を塗る厚さにより、生地に入る染色の濃さを調節でき、オリジナルの作品ができます。型染めと比べ、手書きの線で描いたように絵画的に仕上がるのが特徴です。

グラデーションやひびなど独特の味が魅力

蝋を塗ったところは染料をはじき、蝋のきわに染料が溜まります。染料が溜まっている箇所は色が濃くなります。また、生地に塗った蝋を乾燥させてひびを入れることで、ひびの割れ目の間に染料が浸透して複雑な模様が作り出されるのです。グラデーションやひびが、ろうけつ染め独特の味になります。

正倉院宝物にも使われている歴史の長さ

ろうけつ染めの歴史は古く、2世紀〜3世紀には中国で使われていたと考えられています。日本では奈良時代の天平文化で使用され、正倉院の宝物にもろうけつ染めの品が見つかりました。なお、世界中でろうけつ染めは利用されており、インドネシアの伝統的なろうけつ染め「バティック」はユネスコ無形文化遺産に登録されています。

ろうけつ染めで着物を染めるやり方

奈良時代から受け継がれてきた、ろうけつ染め。昔から着物の柄を入れるための技法として、取り入れられています。順を追ってろうけつ染めの工程を見ていきましょう。

①蝋を溶かす

デザインに合わせて生地へ下書き。描きたい表現により、種類の異なる蝋を混ぜて専用の鍋で溶かします。

②蝋を置く

下書きをした生地に、筆やチャンチャンという道具を使い、蝋を置いていきます。着物一反(約13メートル)を一人の職人で描きます。最初から最後まで、同じ調子で柄を入れていくには相当な集中力と熟練した技術が必要です。

③染める

蝋を置き終えたら、反物に刷毛を用いて染料を塗って染めます。これを「引き染め」といいます。蝋で描いた部分には色がつきません。

④蝋を落とす

着物専用のドライクリーニングで蝋を落とします。最後に湯のしや、水洗いをして染め上がりです。

ろうけつ染めの簡単なやり方①ろうそくを使って

100円ショップでも入手できる身近な材料を使って、自宅でも簡単にろうけつ染めをする方法を紹介します。

準備するもの

  • ろうそく
  • 染料液
  • 生地
  • カッター
  • 金属製のボウル
  • 新聞紙
  • 染めるための平たい入れ物
  • 下絵用のえんぴつやペンなど
  • 下絵を描くための用紙
染料液はインターネットなどで購入できます。また、ろうけつ染め専用ペンも市販されています。水洗いで下絵が消えるので便利ですね。

手順①生地に下書きをする

新聞紙の上に紙を置き、下絵を描きます。下絵の部分は蝋で白く残ります。白で残す箇所をイメージしながら描くとスムーズです。下絵を描いた紙の上に生地を重ねて絵を写します。絵の写りが悪い場合は、直接、生地に絵を描いても良いでしょう。

手順②蝋を溶かす

ろうそくをカッターで細かく刻み、容器に熱湯を入れ湯煎で溶かします。ろうそくの融解温度65度程度です。温度が下がると蝋が固まり始めるので、その都度、湯を温め直して溶かしましょう。作業の際には、火を使うので火事や火傷に注意してください。

手順③蝋を塗る

新聞紙の上に生地を置きます。白く残したい場所へ蝋を塗っていきます。蝋は塗るとすぐに固まるので、筆についた蝋はテッシュペーパーや不要な布で取り除きながら蝋を塗りましょう。

手順④染色する

平たい容器で布を広げ染めます。蝋が溶けないように40度以下の液で染色。生地が浮いてきたら優しく押さえながら作業すると上手くいきます。

手順⑤仕上げ

仕上げは水道水で洗います。その時に取れそうな蝋は取り除いておきましょう。蝋は水に溶けないので下水に流さないよう注意。よく乾燥させたら完成です。

ろうけつ染めの簡単なやり方②小麦粉を使って

もっと手軽にろうけつ染めを試したい人には蝋の代わりに小麦粉を使った方法がおすすめです。詳しい染め方を紹介します。

準備するもの

  • 生地
  • 塗料
  • 刷毛
  • 小麦粉
  • 新聞紙
  • 下書き用のえんぴつやペン(チャコペンシルなど)
  • 下書き用の用紙

手順①生地に下書きをする

事前準備として、小麦粉液をはじかないように、生地を水通ししておきます。下絵を描く方法は、ろうそくを使用する場合と同様です。新聞紙の上に紙を置いて下絵を描き、その上に生地を重ねて転写します。

手順②小麦粉を溶かす

小麦粉をドロドロに溶かし液状にします。あまりドロドロにしすぎると流れてしまうので、クッキー生地ぐらいの固さにしましょう。

手順③小麦粉液を塗る

新聞紙の上に下書きした生地を置きます。絵の白く残したい箇所に小麦粉を載せていきましょう。先端が細い入れ物(お菓子作りで使用するクリーム絞りのようなもの)を使うと描きやすいのでおすすめです。

手順④塗った小麦粉を割ってひびを作る

小麦粉がある程度乾いたら、布をくしゃくしゃにして小麦粉を割りましょう。小麦粉が割れた間に色が入ることで、さまざまな柄を表現できます。

手順⑤染色する

パリパリになった小麦粉の上から、はけを利用し染液を塗っていきます。

手順⑥仕上げ

布を乾かしてアイロンをかけます。水で洗って乾かしたら完成です。

野菜や果物を染料に活用!

ろうけつ染めをさらに楽しむために、自宅にある野菜や果物を使って染めてみませんか。ここでは、染料におすすめの野菜や果物を紹介します。

玉ねぎ

玉ねぎの茶色い薄皮は、染色に最適です。煮出した後、ミョウバンの媒染液に漬けると鮮やかな黄色、鉄の媒染液に漬けるとカーキ色に染まります。綺麗に染まるので、野菜染め初心者にもおすすめです。

ナス

ナスの皮を使うと、ブルーグレーに近い落ち着いた色味に仕上がります。皮とヘタを煮出した後、ミョウバンの媒染液に漬けます。皮とヘタを煮出した染料に直接ミョウバンを入れ、その中に布を入れてじっくり煮出しても良いでしょう。

アボカド

アボカドで染めると淡いピンク色に仕上がります。皮・種・葉それぞれ単品でも、混ぜて染められます。色の違いを楽しめるのも魅力です。

ブドウ

ブドウの皮を煮出して使うと、まさに「ブドウ色」鮮やかな紫に染まります。野菜に比べて果物は見た目通りの色に染まるのが特徴です。

ろうけつ染めのやり方をマスターして身近な材料で楽しもう

ろうけつ染めとは蝋を利用した昔からある染色技法です。身近な材料を使って、自宅でもろうけつ染めを体験できます。さらに野菜や果物の皮といった廃物を利用して染料を作れば、サスティナブルにも貢献できるでしょう。いろいろな生地を染めて楽しんでくださいね。
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